行政書士中村法務事務所
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その他の相続対策
相続対策には、遺産分割対策、節税対策、納税資金対策と3つの対策があります。
遺産分割対策については、ご家族のこと考えた遺言書を残すことにより、相続発生後の不要な争いを防ぐことができます。
あとの2つについては、相続税対策となりますが、もし、あなたに相続税が発生するほどの資産があるならば、早めに何らかの対策を打っておくことが必要になってきます。
相続税対策は、早く始めるほど良いとされていますが、将来のいつ起こるか分からない「相続」を相手にしますので、多かれ少なかれリスクが伴います。過剰に対策し過ぎると、あてが外れた場合のダメージも大きくなりますので、税理士さんやファイナンシャルプランナーなどの専門家に相談しながら行うようにしましょう。
養子縁組により法定相続人を増やす
養子縁組により法定相続人を増やすことにより、
相続税の基礎控除額が法定相続人がひとり増えるごとに1,000万円
生命保険金などの非課税限度額が法定相続人がひとり増えるごとに500万円
と増えることで、課税価格が減少し相続税の税率を下げることができます。
ただし、相続税法での法定相続人の数は、相続人に実子がいる場合は1人、実子がいない場合には2人までしか算入できません。また、明らかに租税回避と認められる養子縁組は、相続税計算上の法定相続税の数に含まれませんので、気を付けてください。
実際には、一緒に暮らしてきた長男の妻や孫を養子縁組することが多いです。
息子の嫁に財産を残してあげたい場合には、遺贈という方法もありますが、嫁への遺贈は相続税が2割増になります。しかし、嫁を養子にすれば、2割加算の対象から外れるだけでなく、法定相続人がひとり増え、節税面からも効果があります。ただし、息子夫婦が離婚しても養子縁組は解消されませんので、よく考えなければなりません。
また、孫を養子にして財産を与える場合には、通常、親から子、子から孫へと承継される財産を子を飛び越えますので、相続税の課税を1回免れることができ、その分節税ができるのです。ただし、孫が養子になる場合には、2割加算の対象となります。
このことは、、生前に孫に財産を贈与する場合も一緒で、この場合には相続財産を減少させることもできます。しかも、孫は相続人ではありませんので、相続開始前3年以内に贈与を受けていた場合でも、相続財産に加える必要はありません(ただし、遺贈を受けていたり、代襲相続人である場合は除く)。
いずれにしても、法定相続人の数が増えると、他の相続人の相続分が減ることになりトラブルの基になりますので、事前に家族で話し合うことが必要です。
相続人が妻と子のみの場合と孫を養子をした場合の比較
| 相続財産 (課税財産) |
法定相続人が妻と実子1人の場合 | 孫を養子とした場合 | ||||||
| 相続税の 総額 |
子の納付 税額 |
孫の納付税額 | 相続税の 総額 |
子の納付税額 | 孫の納付税額 | |||
| 2億円 | 2,500万円 | 1,250万円 | 0円 | 1,900万円 | 400万円 | 400万円 | ||
| 5億円 | 1億3,800 万円 |
6,900万円 | 0円 | 1億1,700万円 | 2,500万円 | 2,500万円 | ||
相続後の対策
相続が発生したら、もう打つ手がないと思われている方もいるかもしれませんが、そんなことはありません。相続する財産をどう評価するのか、どのように分割するのかによって相続税額が大きく変わってくるからです。
●おもな相続後対策
@小規模宅地の評価減の特例を有効に活用する
評価減割合が最大となるよう、80%減の要件を満たす人が対象宅地を取得する。また、評価額が最大となる宅地を選択する(小規模宅地の評価減の特例については、詳しくは不動産による相続対策で)。
A宅地を分割して相続する
土地の評価は、相続人が取得した土地ごとに評価されます。よって、路線価の異なる2つの道路にある土地は、ひとりが単独で相続するよりも、複数で相続する方が全体としての評価額を下げることができます。
例えば、下図のように路線価の異なる2つの道路に挟まれた土地があるとします。この土地を妻ひとりで相続した場合と、子と均等に分けた場合では、相続税に2,300万円の差が出ることになります。
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ただし、分割した結果、宅地として利用できるだけの面積しかないなど、著しく不合理な分割であると税務署が判断した場合、分割前の画地で評価されることになります。
B配偶者の税額軽減を活用する
配偶者が取得する財産は、法定相続分または1億6,000万円のいずれか大きい方までは課税されません。
よって、配偶者に税額軽減額が最大になるように財産を取得させれば、全体としての納税額を少なくすることができます。
ただし、配偶者の取得分を増やしすぎると2次相続が起こったときに、残された子の税負担が重くなってしまいます。ですから、配偶者の税額軽減の恩恵を受ける場合には、2次相続のことも考えることが必要です。
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